PRE製作ドラマ「愛してCRAZY〜狂言「因幡堂」より〜」

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番組の概要( あらすじ出演者スタッフ予告編 ) | 出演者インタビュー
監督・浅野晋康さんコメント脚本家・久保田傑さんコメント撮影風景

番組の概要

平成26年5月24日(土)19:00~ TOKYO MXにて放送決定!

あらすじ

 俺たち絶体絶命!

鈴木安男(尾美としのり)は、麻薬取締官(マトリ)のエースと呼ばれる敏腕捜査員。 しかし安男は「超」の付く恐妻家で、年若い妻・すみれ(遠野なぎこ)に全く頭が上がらない。それもそのはず、すみれは大酒飲みでズボラな上に、口より先に手の出る「凶妻」なのだ。ついに耐えかねた安男は、離婚届を衝動的に、勝手に役所に出し、家から逃げ出してしまう。安男の逃亡を知ったすみれは怒り狂い、あの手この手の「安男捜索作戦」を展開するのだった。敏腕捜査員・安男と凶妻・すみれの闘いが、いま始まる――。 狂言の名作『因幡堂』をベースに、いつの世も変わらない夫婦の姿を描くコメディー作品。

出演者

尾美としのり、遠野なぎこ、若松力、中島亜梨沙 / 金田明夫 / 有川加南子 河原健二、庄司浩之、安藤広郎、金井俊太郎、真柴幸平、尾崎一彦、菅原信一
狂言:野村万禄 / 吉住講、吉良博靖

スタッフ

●製作:小野伸一/才丸芳隆 ●企画プロデューサー:小林勝彦 ●企画協力:井上正之/伊﨑健太郎 ●プロデューサー:久保田傑 ●監督:浅野晋康 ●脚本:久保田傑/高橋徹郎 ●制作協力:株式会社オフィス・シロウズ ●制作:株式会社ノックアウト ●製作・著作:一般社団法人映像実演権利者合同機構

予告編

出演者インタビュー

 『愛してCRAZY』の撮影中、以下3名の方に、お話をうかがいました。

尾美としのりさん
尾美としのりさん(鈴木安男役)

──ご自身の役について教えてください
 鈴木安男という厚生労働省の麻薬取締捜査官の役です。結構バリバリ仕事ができる人で、スーパーマン的なところもちょっとある──どうだろう、スーパーマンというよりも、ジャック・バウアーの小さい版みたいな感じでしょうか──まあ、きっちり仕事ができる人なんですが、唯一の弱点が妻であるということで、そこを狂言の『因幡堂』とちょっとかけて、おもしろく書いてある作品だと思っております。
──『愛してCRAZY』の見どころを教えてください
 今回、お酒というアイテムがかなり大きなところを占めていますが、観終わったあとにおいしいお酒を飲むか、ちょっとほろ苦いようなお酒を飲むか、それは観た方次第で(笑)。まだ撮影途中なので、監督がどのように料理をしてくださるかわかりませんが、最後は微笑ましくなってくれるのではないかなと思っています。

遠野なぎこさん
遠野なぎこさん(鈴木すみれ役)

──ご自身の役について教えてください
 すみれは、私自身、ものすごく似通ったところを感じるんですが、自由に動物的本能で生きているだけなんです。でも、ふつうの人って隠したり建前で生きていたりするから、すみれがちょっと特異に見えるかもしれないんですが、愛すべき人物です。そして、普通に大酒飲みの愛情を語る人間というだけなので、私のままだなという感じがしますね(笑)。あまりこういう笑えるような役をやったことがないので、思いっきりやらせていただいています。ベロンベロンに酔っている役も初めてだったので、すごく楽しかったです。
──『愛してCRAZY』の見どころを教えてください
 すみれを見て、あまり凝り固まって生きなくてもいいんだな、自由に生きてもいいんだなと思ってほしいですね。この人は、本音で生きているだけなんです。そして、こういう自由な人がもっと増えたらいいなとも思います。私も世間からはちょっと変なふうに思われていますので(笑)。

野村万禄さん
野村万禄さん(狂言パート シテ)

──狂言『因幡堂』の魅力について教えてください
 狂言全般に言えることですが、どの時代にも通ずるものを何十%は含んでいる普遍的なものが多いということです。そして男と女の関係、とくに夫婦を扱った狂言はいくつも名作があって、そのなかでも『因幡堂』はポピュラーな方に入ります。そして、美人で大酒飲みの奥さんに愛想を尽かす──これもやはり現代でもよくある話です。
 男はどこの時代でも、ちょっとおっちょこちょいというか、少年というか、馬鹿正直。一方で、いつの時代も女性の方が一枚も二枚も上手なのか、先回り先回りしてワナを仕掛ける。それにまんまと乗っかってしまって、最後に大どんでん返しが来る。そうした過程が演出も戯曲も含めて、非常に表情豊かに描かれているのが『因幡堂』の最大の魅力です。最後は「やるまいぞ、やるまいぞ」と言って男はまた逃げていくわけですが、その後日談は狂言では描かれず、観ているお客さんの想像力にまかせて、本当に旦那が逃げ切ったのか、とっ捕まって、また元の生活に戻ったのかを考えるのもおもしろいところです。
──『愛してCRAZY』の見どころを教えてください
 ドラマでは、結局、ハッピーエンドになるわけですが、狂言の『因幡堂』では答えが出ていないかのような終わり方をします。真逆にもとれるし、その後の二人の成り行きが、ドラマと同じようになったのかならなかったのかという余白の部分があります。二つの時代のストーリーがどうリンクするのかというのがちょっと楽しみなところでもあると思います。
 今回は現代ドラマのなかに狂言のシーンが入ってくるため、実際の狂言よりさらにバラエティに富んだドラマになると思います。これをきっかけに、狂言の『因幡堂』もぜひ観ていただいて、古典とドラマを見比べたなかで、イマジネーションを大きく膨らませて楽しんでいただけたらなと思います。

監督・浅野 晋康さんコメント

 恥ずかしながら、本作に関わることになって、慌てて劇場に狂言を観に行きました。 初めての狂言体験です。狂言?「古典芸能」でしょ? ゆっくり演じるアレでしょ? 退屈なんだろうなぁ。途中で寝ちゃうんだろうなぁ……。 そんなことを思いながら、私は能楽堂に足を踏み入れました。
 その日観劇したのは、『因幡堂』と『腰祈』の二演目。席について、しばらくすると開演時間になりました。舞台下手の幕がひらいて登場した狂言師は、想像していたとおりゆったりした動きで演じはじめました。発する台詞も昔ながらの言葉が使われるので、聞き取るのが少し難しい。 あー、やっぱりこういう感じか……。 そんなふうに一瞬肩を落としたのですが、それもつかの間、観ていると次第に物語の輪郭が見え始め、心がざわつきはじめました。 これは……あれ? なんだろう……、めちゃくちゃ面白いじゃないか! 観ているうちにどんどんその世界にひきこまれていった私は、物語の最後には、そのあまりのくだらないオチと、それを演じる狂言師の芝居に大笑いしていました。 ああ、面白かった……。
 終演後に席を立ったとき、心からそう思っている自分にびっくりしながら、あらためて食わず嫌いはもったいないなと痛感させられた私は、帰り道、街行く人たちに思わず大きな声で伝えたくなりました。 狂言を見ないなんて、もったいないですよっ!
 狂言の作品形式は、どれも30分程度の親しみやすい喜劇です。そして、まったく古びていないその面白さは、現代のコメディやコントに通じるおかしさにあふれています。

〈大酒飲みの妻に愛想をつかした夫が、ある日、因幡堂の薬師如来に「新しい妻を授けて欲しい」とお祈りをした。すると夢の中で「西門に新しい妻が現れる」とお告げを聞く……。しかし、実はそれは、大酒飲みの妻が仕掛けたワナで……。〉

 そんな、狂言『因幡堂』の物語をベースにして、現代のひと組の夫婦に起こる騒動を描いたコメディドラマが、本作『愛してCRAZY』です。 狂言の面白さとともに、“逃げる夫”を演じてくださった尾美としのりさん、“追う妻”を演じてくださった遠野なぎこさんら出演してくださった方々の魅力がたくさんつまったドラマになりました。
 ぜひ、食わず嫌いをせず、たくさんの方にご覧いただければと願っています。 見ないなんて、もったいないですよっ!

脚本家・久保田 傑さんコメント

 怖いカミさんからダンナが逃げ出して、ちょっと浮気心を出すものの、結局カミさんに手ひどく怒られる……。 狂言の名作『因幡堂』は、つまりはそういうお話ですが、これって恐らくアダムとイヴ以来の人間界にある、ほとんど「原始的」と言っていいくらいベーシックなドラマだと思います。それは「ありきたり」という意味ではなく、男と女の普遍的なテーマに違いありません。
  今回の『愛してCRAZY』は、その普遍的なテーマを外すことなく、「マトリ(麻薬取締官)」という味付けで書いてみました。普段は警察と同じように“悪者を追い、捕まえる”のが仕事の主人公・安男。そういう男が妻(すみれ)から逃げ回り、追い込まれる──そんなドラマを作ってみたかったのです。
 安男役の尾美としのりさんは、ダンディーでストイックなマトリと、恐妻家でヘタレな夫の二面性を、軽やかに格好良く、時に大マヌケに演じてくださって、本当に笑えます。すみれ役の遠野なぎこさんは、「この役、あたしのマンマですよ!」と言っていましたが、だからこそ可愛くて魅力的で、ちょっと“愛情過多”なすみれが誕生しました。
 主演おふたりのツボを押さえた演技で大いに笑っていただきながら、太古の昔から変わらない、「男と女のドラマ」を楽しんでくだされば幸いです。

撮影風景

 『愛してCRAZY〜狂言「因幡堂」より〜』は3月下旬~4月初旬に東京都内や関東近郊、福岡県で撮影が行われました。

 

麻薬取締官(マトリ)として捜査中(上)、家庭では家事に追われる(右)安男を撮影している様子

狂言シーンは、「筑前一之宮 住吉神社」(福岡県福岡市)境内にある能楽殿で撮影されました。この能楽殿は、「大阪以西なら住吉」と称賛されるほど、全国の能楽関係者から親しまれている西日本有数の能舞台です

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