著作権用語辞典

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ダビング10

だびんぐてん

日本のデジタルテレビ放送の著作権保護のためのしくみのひとつで、HDDにデジタルテレビ放送の映像を残したまま、DVDなどのメディアへ、9回のダビング+1回のデータ移動(ムーブ。移動時にHDDから録画データは消滅)の合計10回のダビングを許可する方式。また、そのような方式を実現するコピー制御技術。コピーガードの一種。

知的財産権

ちてきざいさんけん

2002(平成14)年に成立した知的財産基本法では、「知的財産」を、発明、意匠および著作物など人間の創造的活動により生み出されるものや、商標や商号など事業活動に用いられる商品やサービスを表示するもののほか、営業秘密など事業活動に有用な技術上又は営業上の情報をいうとされている(知的財産基本法第2条第1項)。また、「知的財産権」とは、特許権、意匠権、著作権および商標権その他の知的財産に関して法律により定められた権利や法律上保護される利益に係る権利とされている(同法第2条第2項)。

著作権

ちょさくけん

著作者の権利として定められる権利のうち、財産的利益の保護を目的とする権利で、著作権法第21条から第28条までに定められている複製権や上演・演奏権公衆送信権などの権利をいう(著作権法第17条第1項)。著作権の享有には、どこかの機関に登録したり、届け出たりする必要はない(無方式主義)。例えば、音楽CDを購入すると、その音楽CDの所有権を取得するだけであって、その音楽CDに収録されている楽曲の作詞・作曲家の著作権までを取得するわけではない。また、著作権は、著作物の創作の時に始まり、著作者の死後50年まで保護され(著作権法第51条)、死後50年を経過すると、パブリック・ドメインとなる。

著作権者

ちょさくけんしゃ

著作者は、原則として著作物を創作したことによって著作権著作者人格権とを有することになり、著作者が著作権者でもある。しかしながら、著作権は譲渡することができるため(著作権法第61条第1項)、著作者人格権を有する著作者と著作権を有する著作権者とが別々の者になることがある。また、映画の著作物では、著作者人格権を有する著作者は、映画監督、カメラマン等であるが、著作権を有する著作権者は映画製作者となっており、「著作者」と「著作権者」が別々の者になっている(著作権法第16条、第29条)。

著作権等管理事業者

ちょさくけんとうかんりじぎょうしゃ

著作物実演などの著作権者や著作隣接権者との委任契約などに基づいて、あらかじめ定められた使用料規程にしたがい、自らの判断で利用者に対して著作物や実演などの利用を許諾し、使用料を徴収し、権利者に分配する者(著作権等管理事業法第2条参照)。著作権等管理事業者は、文化庁長官の登録を受け、管理委託契約約款や使用料規程を届け出なければならない。芸団協は、実演家に係る商業用レコード録音権使用料送信可能化権使用料のほか、放送番組の目的外使用に関する映像実演に係る権利の管理事業について、著作権等管理事業者として登録を行い、実演家著作隣接権センターが管理業務にあたっている。

著作権等管理事業法

ちょさくけんとうかんりじぎょうほう

著作権著作隣接権の管理事業を行う者に対して適正な業務運営を確保するための措置を講じることによって、著作物実演などの権利者を保護するとともに、その利用を円滑にし、もって文化の発展に寄与することを目的として、2000年に成立した法律。著作権等管理事業法に基づき文化庁長官の登録を受けた著作権等管理事業者は、管理委託契約約款に基づいて権利者との間で委任契約などを結び、自らの判断で著作物や実演などの利用を許諾し、あらかじめ定められた使用料規程に基づいて利用者との間で使用料額を決定することになる。

著作権法

ちょさくけんほう

現在の著作権法は、1970(昭和45)年に成立したもので、著作物実演レコード、放送・有線放送に関する権利を定め、このような文化的所産の公正な利用に留意しつつ、権利保護を図り、文化の発展を目的としている(著作権法第1条)。

著作者

ちょさくしゃ

著作物を創作した者をいう(著作権法第2条第1項第2号)。例えば、絵を描いたり、文章を書いたり、楽曲を作詞・作曲した者が、著作者として保護され、著作権著作者人格権とを有することになる。著作者であるためには、単に創作のきっかけを与えたに過ぎない場合や創作を依頼しただけである場合などには著作者とはならない。また、会社の職員が、その業務において創作し、その法人の名前で公表された著作物は、その会社が著作者となる(著作権法第15条)。

著作者人格権

ちょさくしゃじんかくけん

著作者の権利として定められる権利のうち、人格的利益の保護を目的とする権利で、著作権法第18条から第20条までに定められている公表権氏名表示権同一性保持権をいう(著作権法第17条第1項)。著作者人格権は、他人に譲渡することも、相続の対象にもならない(著作権法第59条)。ただし、著作者の死後においても、著作者が生きているとしたならば、著作者の侵害となる行為をしてはならない(著作権法第60条)。

著作物

ちょさくぶつ

思想や感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう(著作権法第2条第1項第1号)。単なるアイデアは保護されず、その表現が保護される。例えば、推理小説では、その文章の表現が保護され、推理小説で使われたトリックが著作物として保護されるわけではない。

著作権に関する世界知的所有権機関条約(WCT)

ちょさくけんにかんするせかいちてきしょゆうけんきかんじょうやく

デジタル、ネットワーク環境における著作権保護のための条約で1996年にスイス・ジュネーブで作成。2002年発効。2012年3月現在の締結国は、89カ国。日本は、2000年に加入している。
 ベルヌ条約は全会一致でないと改正できないことから、より高い保護を求める国のみ加盟する、という、いわばベルヌ条約の「二階建て部分」として作られた。利用可能化権(日本の送信可能化権にほぼ相当する)を含む公衆への伝達権を定めたこと、技術的保護手段に関する義務、権利管理情報に関する義務を定めた点が特徴。

著作物の保護期間

ちょさくぶつのほごきかん

著作権は、著作物が創作されたときに発生し、著作者の死亡した年の属する年の翌年から起算して50年間まで保護される(著作権法第51条および第57条。暦年主義)。例えば、1992年4月25日に亡くなったアーティストの楽曲は、2042年12月31日まで保護されることになる。例外として、無名または変名の著作物および団体名義の著作物は公表後50年間まで(著作権法第52条および第53条)、映画の著作物は公表後70年間まで保護される(著作権法第54条)。

著作隣接権

ちょさくりんせつけん

1970(昭和45)年の現行著作権法成立の際に、「実演家レコード製作者及び放送機関の保護に関する国際条約」(略称として「ローマ条約」、「隣接権条約」または「実演家等保護条約」)を手本として、わが国の現行著作権法に設けられたもの。現行著作権法では、実演家、レコード製作者および放送事業者・有線放送事業者に対して与えられる許諾権を著作隣接権と呼んでいる(著作権法89条6項)。具体的には、実演家に、録音権及び録画権(著作権法91条1項)、放送権有線放送権(著作権法92条1項)、送信可能化権(著作権法92条の2第1項)、譲渡権(著作権法95条の2)および商業用レコードに係る貸与権(著作権法95条の3第1項)がある。また、レコード製作者に、複製権(著作権法96条)、送信可能化権(著作権法96条の2)、譲渡権(著作権法97条の2)、商業用レコードに係る貸与権(著作権法97条の3第1項)がある。さらに、放送事業者・有線放送事業者に、複製権(著作権法98条、100条の2)、放送権・有線放送権(著作権法99条、100条の3)、送信可能化権(著作権法99条の2、100条の4)およびテレビジョン放送の伝達権(著作権法100条、100条の5)がある。

展示権

てんじけん

著作者の権利として財産的利益を保護するために認められている、絵画や彫刻などの美術著作物のほか、未発行の写真著作物を、公に展示する権利(著作権法第25条)。例えば、絵画を公に展示する場合には、原則として、著作者の許諾が必要となるが、絵画の所有者の権利との関係から、絵画の所有者や、所有者から同意を得た場合には、絵画の著作者から許諾を得る必要はない(著作権法第45条1項)。

同一性保持権

どういつせいほじけん

●著作者の同一性保持権

著作者の意に反して、著作物の変更、削除そのほかの改変に対して異議を申し立てることができる権利(著作権法20条1項)。学校教育上やむを得ない改変など著作物の利用目的・態様に照らしてやむを得ない改変については、同一性保持権は適用されない(著作権法20条2項)。

●実演家の同一性保持権

実演家の名誉や声望を害するような、実演の変更、削除そのほかの改変に対して異議を申し立てることができる権利(著作権法90条の3第1項)。「著作者の同一性保持権」と異なり、実演家の名誉や声望を害する改変にのみ実演家の同一性保持権はおよぶ。また、実演の性質や利用態様・目的に照らしてやむを得ない改変や公正な慣行に反しない改変については、同一性保持権は及ばない(著作権法90条の3第2項)。

同時再送信

どうじさいそうしん

著作権法に係る議論においては、放送される番組などを受信して、変更を加えず、有線放送などの手段により再送信することを指すことが多い。

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