著作権用語辞典

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引用

いんよう

引用とは、例えば、自分の論文の中に、根拠となる他人の論文の一部をそのまま採録するように他人の著作物等を自己の著作物等に取り込むことをいう。権利者の許諾なく、他人の著作物等の引用を行うためには、公正な慣行に合致し、引用の目的上正当な範囲内で行わなければならない(著作権法第32条)。このような引用にあたっては、引用する必然性があり、自己の著作物等と引用部分とが明瞭に区別され、また主従関係が明確であることが必要とされている。また、引用にあたっては、出所の明示をする必要がある(著作権法第48条1項1号)。

映画の著作物

えいがのちょさくぶつ

著作物のうち、劇場用映画やテレビ番組といった動的な映像を伴うものをいう。著作権法上、映画の著作物というためには、固定されていることが必要とされている(著作権法第2条第3項)。裁判例では、テレビゲームも映画の著作物にあたるとされている。映画の著作物にあっては、実演家の権利に関して、いわゆる劇場用映画等とテレビ番組でまったく扱いが異なることに留意する必要がある。ワンチャンス主義も参照。

映画の著作物の著作者・著作権者

えいがのちょさくぶつのちょさくしゃ・ちょさくけんじゃ

映画の著作物著作者は、「その映画の著作物の全体的形成に創作的に寄与した者(著作権法第16条)」であり、一般的に監督、美術監督など(モダンオーサーと呼ばれる)がこれにあたるとされる。他方、映画の著作物に用いられた小説、脚本、音楽などの著作者(クラシカルオーサーと呼ばれる)は、映画の著作物の著作者から除外される。映画の著作物(放送事業者または有線放送事業者が放送のための技術的手段として制作する映画の著作物を除く)の著作権は、「その著作者が映画製作者に対し当該映画の著作物の製作に参加することを約束しているときは、当該映画製作者に帰属する(著作権法第29条)。」とされている。つまり、映画の著作物の著作者は、監督、美術などのモダンオーサーであるが、著作権者は映画製作者になる。

演奏権

えんそうけん

著作者の権利として財産的利益を保護するために認められている、音楽の著作物を、公に演奏する権利(著作権法第22条)。例えば、ライブ・コンサートで、楽曲を楽器で演奏したり、歌唱したりする場合には、この演奏権の対象となる。また、演奏権には、生演奏だけではなく、CDに録音された著作物を公に再生することも含まれる(著作権法第2条7項)。しかしながら、そのCDの中で、著作物を演奏・歌唱している実演家には、演奏権は認められていない。なお、非営利・無料で、出演者に対して報酬が支払われない場合には、演奏権は制限される(著作権法第38条1項)。

公の伝達権

おおやけのでんたつけん

著作者の権利として財産的利益を保護するために認められている、公衆送信される著作物について受信装置を用いて公に伝達する権利(著作権法第23条2項)。例えば、テレビ放送を受信して、大型モニターを使って、公に視聴させることが公の伝達権の対象となる。しかしながら、ラーメン屋などで、市販のテレビ受信機を店に置いて客に視聴させる行為には、公の伝達権は制限されている(著作権法第38条3項)。また、放送事業者および有線放送事業者にも、その放送または有線放送を受信し、拡大する特別な装置を用いて視聴させる場合に公の伝達権が認められている(著作権法第100条、100条の5)。しかしながら、実演家レコード製作者には、放送や有線放送などされるレコード実演を、公に視聴させる行為については、権利が認められていない。

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